今日ご紹介する漫画は『君しかいらない』
本作は、超オクテな男子高校生が人生で初めて恋をした相手が「バツイチの女性」という、りぼん作品としてはかなり異端な設定を持つ少女漫画である。
王道の青春恋愛とは明確に距離を取り、読者にとって必ずしも“共感できる物語”にはなっていない。
本記事では、『君しかいらない』がなぜ読み手を選ぶ作品になったのか、どこに共感の難しさがあり、それでもなお最終的に成立している理由は何なのかを整理する。
王道から外れた恋愛を描いたこの作品が、結果としてどんな初恋のリアルを描き切ったのかがわかる構成になっている。
【君しかいらない】ってどんな漫画?
『君しかいらない』は、吉住渉による少女漫画で、恋愛経験のない男子高校生・十時集が主人公の物語だ。
高校二年生にして恋をしたことがない集が、初めて本気で好きになった相手は、同年代なのにバツイチという女性・栗原朱音だった。
設定だけを見ればかなり挑戦的だが、物語の構造自体は非常にシンプルである。
集の行動原理は終始一貫しており、「初恋の相手と向き合うためにどう動くか」だけが描かれていく。
物語には朱音の元夫や父親といった“大人側”の存在が強く関わり、未熟な感情と社会的な正論がぶつかり合う構図が繰り返される。
そのため、読者が安心して感情移入できる場面は少なく、むしろ違和感や息苦しさを覚える場面も多い。
しかし本作は、その違和感を解消しようとはしない。
未熟な初恋の感情が、必ずしも正解に辿り着かないまま進んでいく様子を、最後まで描き切ることを選んでいる。
『君しかいらない』は、王道の少女漫画ではない。
だが、初恋という感情の不器用さと現実味を、誤魔化さずに描いた作品であり、邪道だからこそ成立した一作だと言える。
| 作品名 | 君しかいらない |
| 作者 | 吉住渉 |
| 巻数 | 全2巻 |
| ジャンル | 恋愛/結婚/離婚 |
| 掲載誌 | りぼん(1996年2月号 – 11月号) |
王道から外れた初恋『君しかいらない』が描いた“りぼんでは異端”の恋愛観
初恋の相手が「バツイチ」――設定の異端性と物語のわかりやすさ
『君しかいらない』は、設定の時点でかなり攻めている。
高校二年生にして恋愛経験ゼロの超オクテな男子高校生が、人生で初めて本気で好きになる相手が「バツイチの女性」という構図は、りぼん作品としては明らかに異端だ。
さらに珍しいのは、物語の視点がほぼ一貫して男性主人公側に置かれている点である。
恋に不慣れな少年が、年上で人生経験のある女性にどう向き合うのか。
この一点に物語の軸が絞られているため、展開自体は非常にわかりやすい。
物語は回り道をしているようで、実は一貫している。
主人公の行動原理は終始シンプルで、「初恋の相手と向き合うために、何をするか」という問いにしか向かっていない。
だからこそ、設定がどれだけ突飛でも、物語が破綻することはない。
それでも作者は、その違和感を曖昧にしない。
むしろ正面から提示し、「これは王道ではない」と言わんばかりに物語を進めていく。
この姿勢こそが、本作の最大の特徴であり、評価が大きく分かれる理由でもある。
共感しにくさの正体――大人の事情と未熟な感情の衝突
本作が読み手を選ぶ最大の理由は、感情移入の難しさにある。
リアルタイムで読んでいた当時、朱音の発言や行動に共感できなかった読者は多いはずだ。
そして大人になってから読み返しても、その違和感は完全には消えない。
理由は明確で、物語の中心にあるのが「未熟な感情」だからである。
集と朱音は理屈ではなく感情で動き、しかもその感情は整理されていない。
読者が安心できる“正しい判断”を、あえてしない。
そこに絡んでくるのが、元夫や父親といった“大人側”の存在だ。
社会的に見れば、彼らの言い分は正論に近い。
だが正論であればあるほど、主人公の感情とは噛み合わない。
特に父親の存在は象徴的で、権力と愛情を同時に振りかざすことで、物語に強い圧を与える。
その圧力があるからこそ、ヒロインは自分の気持ちに気づくが、同時に読者には強烈な違和感も残る。
この作品は、読者に「納得」を与えようとしていない。
むしろ、「納得できないまま進む感情」をそのまま描いている。
それが苦しく、読みづらく感じる原因であり、同時に本作が持つリアルさでもある。
少女漫画としての到達点――邪道だからこそ成立した初恋の物語
最終的に本作が評価されるべき点は、その“割り切り”にある。
物語は終盤、萌や求といったキャラクターに可能性を匂わせつつも、深くは踏み込まない。
番外編すら描かれない判断は、冷静に考えると非常に誠実だ。
もし別のルートを描けば、少女漫画というより、コメディ色の強い作品が生まれていた可能性が高い。
作者はそれを理解したうえで、「描かない」という選択をしている。
結果として物語は、最初から最後まで「初恋をどう終わらせるか」という一点に集中する。
それは必ずしも爽快な結末ではないが、テーマとしては一貫している。
本作は王道から外れている。
だが外れたまま、きちんと着地している。
初恋という感情の不器用さ、未熟さ、そしてどうしようもなさを、誤魔化さずに描き切った点で、本作は確かな到達点にある。
少女漫画らしくない。
だからこそ、少女漫画として記憶に残る。
『君しかいらない』は、邪道を選び、その代わりに“初恋のリアル”を掴んだ作品である。
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中の人のあとがき
漫画の旅人・ストーリーについて
高校二年生にして恋をしたことがない超オクテの男子高生。
そんな男子高生が初めて好きになった女の子がバツイチ。
設定が中々ぶっ飛んでる。りぼんにしては男性主人公なところも珍しい。
・キャラクターについて
当時自分がリアルタイムで読んでいた頃は小六から中一。
恭一の発言には全く共感できなかったが、今改めて読み返したら共感できるところもあった。
ヒロインの元夫という事で社会人の医者という設定。
まぁモテるよね。しかしJKと結婚した以上は大人の理論は通じないと思う。
朱音の父。娘を溺愛しすぎる権力者。
作中でもその権力を遺憾なく発揮していた。
しかし父のおかげで自分の気持ちに気づいた朱音。
方法はともかく結果としては良かった。
・萌と求むについて
メタ的に終焉を迎えて、求は番外編を匂わせるも
マジで何もないまま終わった。
朱音よりキャラが動いてた萌。
番外編がないのは朱音への配慮と少女漫画にあるまじき失恋の結果にしかならないからだろう。
求は番外編がないのを感謝するべき。
・まとめ
吉住先生の特徴でもある、王道から外した邪道の少女漫画。
ストーリーは一貫して、初恋の女の子と付き合うための行動なので分かりやすい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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それではまた次の記事でお会いしましょう。








『四重奏ゲーム』
初の連載作品。
『ハンサムな彼女』
吉住渉先生の代表作の一つ。
『ママレード・ボーイ』
吉住渉先生の代表作の一つ。
『君しかいらない』
男子高校生が主人公の作品。
『ミントな僕ら』
男子中学生が主人公の作品。
前作『君しかいらない』と同一世界線。
『ランダム・ウォーク』
ヒロインの相手役がコロコロ変わる少女漫画では珍しい設定の作品。
『ウルトラマニアック』
魔法少女作品。
『だって好きなんだもん』
「りぼん」本誌での最後の連載作品。
『P×P』
怪盗少女作品。
『チェリッシュ』
「コーラス」に掲載された最初の作品。
『スパイシーピンク』
少女漫画家が主人公の作品。
『カプチーノ』
同性カップルのドタバタ劇を描くストーリー。
『ちとせetc.』
久々の少女漫画誌による作品。
『ママレード・ボーイ little』
『ママレード・ボーイ』の続編。
『キャラメル シナモン ポップコーン』
社会人のラブストーリー。
『ママレード・ボーイ』
1994年に放映されたアニメ作品。
『劇場版 ママレード・ボーイ』
1995年の劇場版アニメ作品。
『ママレード・ボーイ』
2018年に放映された実写映画作品。



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