『大長編ドラえもん VOL.8【のび太と竜の騎士】』が描いた「敵のいない冒険」とは何か

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今日ご紹介する漫画は『大長編ドラえもん VOL.8 のび太と竜の騎士

この記事を読むとわかること
『大長編ドラえもん のび太と竜の騎士』は、明確な敵役を置かずに物語を成立させた、シリーズでも特異な作品である。
本作では、恐竜絶滅という現実のテーマと、恐竜が人類の代わりに進化した世界という仮説が結びつき、これまでの大長編とは異なる問いが提示される。
また、物語を動かす中心人物がのび太ではなくスネ夫である点も見逃せない。
この記事では、『竜の騎士』がどのような発想と構造で成り立っているのかを、三つの観点から読み解いていく。

目次

『大長編ドラえもん VOL.8【のび太と竜の騎士】』ってどんな漫画?

『のび太と竜の騎士』は、大長編ドラえもんシリーズ第8作にあたる作品である。
地下に広がる未知の世界と、そこに生きる恐竜たちの文明を描きながら、「もし恐竜が絶滅せず、人類の代わりに進化していたら」という仮説を物語の軸に据えている。

本作の特徴は、戦争や侵略といった明確な対立構造を前面に出さない点にある。
敵を倒す物語ではなく、自然や歴史、そして避けられない変化とどう向き合うかが問われる。
大長編の中でも、特に静かで異質な位置づけにある一作である。

作品情報

作品名大長編ドラえもん VOL.8【のび太と竜の騎士】
作者藤子・F・不二雄
巻数全1巻
ジャンルSF/地底世界/恐竜/恐竜人/武田鉄矢
掲載誌月刊コロコロコミック(1986年11月号から1987年3月号)
アニメ映画1987年3月14日

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『大長編ドラえもん VOL.8【のび太と竜の騎士】』の魅力3点

魅力① 恐竜絶滅と進化を結びつけた、「もしも」の世界設計

本作の根幹にあるのは、恐竜絶滅という現実の出来事である。
隕石衝突や環境変動によって恐竜が姿を消したという説はよく知られているが、『竜の騎士』はそこから一歩踏み込み、「もし恐竜が絶滅せず、人類の代わりに進化していたらどうなるか」という仮説を物語として構築している。

地下世界という舞台設定は、その仮説を成立させるための装置である。
地上では滅びたとされる恐竜が、地下で独自の文明を築いていたという発想は、荒唐無稽に見えて実は論理的だ。
外界から隔絶された環境で進化が続いたと考えれば、文明の成立にも一定の説得力が生まれる。

この設定によって物語は、単なる冒険譚ではなく、進化や文明の在り方を考えさせるSFへと変わる。
人類が頂点に立つ現在の世界が「当然」ではないことを示し、歴史の偶然性を静かに突きつけてくる点に、本作の知的な強さがある。

魅力② のび太ではなくスネ夫が物語を動かす、異例の主人公配置

『竜の騎士』では、物語の発端も推進力もスネ夫が担っている。地下世界の存在に気づき、危険を承知で踏み込んでいくのはスネ夫であり、その行動が物語全体を動かしていく。

これは大長編ドラえもんの中でも珍しい構造である。
多くの作品では、のび太の選択や決断が物語の中心に据えられるが、本作ではのび太はあくまで同行者であり、物語を動かしたのはスネ夫だ。
普段は臆病で自己中心的に描かれがちなスネ夫が、好奇心と恐怖心によって行動するのである。

重要なのは、スネ夫が英雄的に描かれない点だ。
招待を探ろうとした結果、巻き込まれて環境に流されていく。
そこにのび太たちがスネ夫を助けに現れる。

魅力③ 明確な敵が存在しない、「自然そのもの」が立ちはだかる物語

本作には、倒すべき明確な敵役が存在しない。
悪意を持った侵略者も、支配者も登場しない。物語の前に立ちはだかるのは、恐竜を絶滅に追い込んだ自然災害と、避けることのできない環境の変化である。

そのため、物語は勝利や敗北で終わらない。
誰かを倒して解決することはできず、どう向き合い、どう受け止めるかが問われる。
これは大長編ドラえもんの中でも異色であり、シリーズが扱ってきた「戦い」の概念を静かにずらしている。

敷いて言えば、敵は自然であり、歴史であり、抗えない変化そのものだ。
この構造によって、『竜の騎士』は冒険の爽快感よりも、余韻と考える時間を残す作品となっている。

『のび太と竜の騎士』は、漫画だけでなくアニメ映画としても再解釈されてきた作品である。
原作の構造を踏まえたうえで映像版を見比べると、恐竜絶滅や進化というテーマが、冒険譚としてどのように語り直されてきたのかがよりはっきりと見えてくる。

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中の人のあとがき

漫画の旅人

恐竜絶滅の原因と恐竜が人類の代わりに進化した場合の話がモチーフになっている。
相変わらず藤子・F・不二雄先生のストーリーの着眼点はステキすぎる。
地球上でネッシー的な生物が発見されたとされるのは、今作のように地底世界に繋がっているからかもしれない。

表紙がめちゃくちゃカッコいい。
普段ビビりで卑屈キャラのスネ夫が中心となるストーリーが新鮮。
これまでの大長編と違い、完全な敵役はいない。
しいて言うなら自然が敵役か…

大長編の第八作目です。
出木杉が出演した記念すべき四作目の大長編。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が『大長編ドラえもん VOL.8【のび太と竜の騎士】』に興味を持つきっかけになれば幸いです。

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