今日ご紹介する漫画は【生きるススメ】
インディーズコミック界の鬼才、戸田誠二、初の作品集。ささやかな日常の喜びと哀しみを綴ったヒューマン・ショート・コミック。嫌になったり、くじけたり。それでもあなたがいるだけで、日々はこんなにも愛おしい。
まんが王国 公式サイト
全1巻 作者:戸田誠二
ジャンル:日常 ファンタジー 人生 死
自身のウェブサイト『COMPLEX POOL』で公開されていました。
宙出版で2003年に出版されています。
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【生きるススメ】の大体
「生」と「死」をテーマに各キャラの人生を描いた短編集。
各ストーリー1ページから13ページの短編作品の構成で章立てされています。
第四章は同タイトルの一つの作品で構成されています。
【Making World 世界の作りかた】
引きこもりの少女の話。初っ端から世界観とメッセージ性のある作品。
第一章 まるで花が咲くように
【リニューアル】
母と娘のお話。娘の方が意外に大人かも。
【原動力】
漫画家のアシスタントをしている男性のお話。クリエイターはこーゆー人が多いのだろうか?
【掟】
生きるために動物の命を頂いているというお話。
肉・魚・卵無しの生活は考えられない。
【わるい子】
妹がとても重い病気を抱えている女の子のお話。
多分、人と違うってことを敏感に感じるのは子供のころの方が大きいと思う。
それを心に抱えていて悩む気持ちの表現がいたたまれない。
この子にはこの気持ちはわるいことじゃないと伝えてあげたくなる作品。
【雨のち星】
しっかりとした小学生男子のお話。
小学生の時の妙に大人びた友達の事を思い出した。
友達のお母さんに優しくされると、体調が悪いのも相まって、恥ずかしいのと申し訳ないのと気持ちが混乱して泣いちゃう気持ちわかる。
【クロ】
わるいことが重なった女性のお話。
女性にとっては最悪な日でも黒猫にとっては最良の日。
【クロ】
店の閉店と妻との離婚が重なった男性のお話。
男性と黒犬の新たな旅立ち。
【小さな死】
オーガズムの事を「小さな死」と言うらしい。知らなかった…
女性が自分なりに「小さな死」を理解したとのことだが、逝くとイクをかけたのか。
【2009年の決断】
ある程度の年齢までは親の言うことを聞いて生きていくと思う。
だけれどいつかは自分で考えて自分で決断する時が来る。
自分の決断に間違いがあっても後悔はしないように生きたいですね。
そんなお話。
【花】
死の瞬間まで仕事をする。自分にはとてもじゃないけれど同じことは出来ない。
逆に死の瞬間までやりたいと思うことを見つけるのが人生だろうか?
そんなお話。
第二章 1ページほどの毎日
【人生】
玉ねぎと人生をかけたお話。上手。
【優劣】
大体は母親が好きと答える気がする。全国のお父さん涙目。そんなお話。
【よしよしってやって】
羨ましい。涙。そんなお話。
【一卵性】
双子の女の子が同じ男の子を好きになるお話。
『どこが違うっていうのよ』
セリフが印象的。
そのセリフは自分で言ってはいけないと思う。
【家族】
ノアの箱舟をテーマに人間社会の縮図を描いたお話。
我慢や妥協って大事だよね。
【アトムの光】
リアルな鉄腕アトム。生まれた瞬間からヒーローにされる宿命。よく考えたら重すぎる。最悪。
【スマイル¥0】
こんな客いたらウゼー。そう思う人はここで働いては駄目ですね。ごめんなさい。
【片づける】
生活上のマイルール。これが合わないと同居はきついなと思った。そんなお話。
【恋人】
恋の思いをよせる相手の事を「恋人」と言うらしい。
知らなかった…
【遠隔操作】
イモート・コントロール。笑った。今は普通にリモートコントロールできる時代になったけれど。
【オシドリ】
おしどりは毎年つがいの相手が違うらしい。
知らなかった…
【そんなあなたが好きよ】
子供あるある。個人的に食べ物を具象化したデザインに抵抗ある。
【し・た・た・か】
家族なのにお父さんだけのけ者。涙。あるある・・なのか?
第三章 夜を抜けるために
【Knife】
こんな授業やったっけ?今なら大問題になりそう。
【登校拒否】
ミステイク。遠藤さんは出てこない。やや複雑な話。義務教育の意味を上手くテーマに使っている。そんなお話。
【恋人】
自分の事が大好きな女性のお話。ナチュラル畜生だと思う。
【don’t trust over 30】
人生の縮図のお話。人生の大きな流れを決める年齢ってやっぱり30歳くらいなのかな。
『何かを始めるのに遅すぎるという事は絶対にないんだ。』By川藤幸一。
こっちのセリフを胸に生きていこうと思います。
【幸せ】
幸せのレベルって人それぞれだよね。そんなお話。
それでも自分の人生。生きていく以上わがままになっていいいんじゃないかなと思う。
もちろん人に迷惑をかけない範囲でね。
【黒の歩み】
離婚前の両親と娘のお話。
両親も親である前に一人の人間。
それでも子供がいる以上、子供が大人になるまでは子供を優先に生きてほしいとは思う。
生きるって大変。
そんなお話。
第四章 ラスト・ムービー
死ぬときに見るといわれる走馬灯。
今風に映画っぽくアレンジ。面白い。
人間誰もが死を避けられない。
『死』をテーマにした作品は星の数ほどあるけれど、題材にする人が尽きないのは『死』がどーゆーものなのか誰も経験できないからだと思う。
一生懸命生きたって言えるように死にたいですね。
まとめ
どのストーリーもページが少ない中、テーマがはっきりしているため、非常に考えさせられる作品になっている。
生きることに悩んでいる人、ちょっと疲れた人、そんな人にぜひ読んでもらいたい一冊です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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それではまた次の記事でお会いしましょう。
生きるススメ