『真島クンすっとばす!!』光臨館編・向道館編・GIGAバトル編を徹底解説！

『陣内流柔術武闘伝 真島クンすっとばす!!』は、1990年代のジャンプ黄金期に連載された格闘アクション漫画。
一見ギャグテイストながら、リアルな格闘描写と泥臭い熱量で今もファンの多い作品。

この記事では、作中に登場する「格闘技ごとの戦い」を軸に、真島クンのバトルの深みと、流派同士の誇りが交錯する構成を振り返る。

【陣内流柔術武闘伝 真島クンすっとばす!!】ってどんな漫画？

本作は、陣内流柔術の使い手である真島零（まじま れい）が、空手・柔道・ボクシングなど多彩な流派との激闘を描いたバトル漫画。

それぞれの戦いには、単なる勝敗を超えた「師弟の誇り」「流派の理念」「過去の因縁」があり、まさに“格闘技そのものが生きている漫画”。

『陣内流柔術武闘伝 真島クンすっとばす!!』のおすすめポイント💡

・格闘技漫画が好きな人
・わりと現実的なラインの漫画が好きな人
・漫画を読むとすぐに感化されてトレーニングを始めちゃう人

作品情報

作品名	陣内流柔術武闘伝 真島クンすっとばす!!
作者	にわのまこと
巻数	全15巻
ジャンル	バトル/格闘/アクション/拳銃/鍛えても勝てない
掲載誌	週刊少年ジャンプ
連載期間	1995年11号 – 1998年9号
続編	『陣内流柔術流浪伝 真島、爆ぜる!!』

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『陣内流柔術武闘伝 真島クンすっとばす!!』を読む

光臨館編 ― 空手×師弟の因縁バトル

物語の幕開けを飾るのは、空手の大会「光臨館編」。
真島の師匠・望月 土武郎と、碇の師匠・桜井 軍侍との世代を超えた確執が戦いの根底にある。

空手は突き・蹴りを主体とした立ち技中心の格闘技。
空手の大会ということで、陣内流柔術の特徴とも言える多彩な技の多くが封印された超ハンデ戦。

打撃オンリー（一部投げ技・関節技有り）で繰り広げられる真島の戦いは、後の編にも出てくる濃いキャラクターが特徴。

・野々宮 拓馬(ののみや たくま)
　光臨館所属。蹴り技が得意。ろくでなしブルースの薬師寺に似ている。美沙に好意を寄せる。

・小田原 広美(おだわら ひろみ)
　光臨館高知支部所属。通称「永久機関」。突きのラッシュと強烈なローキックが得意。
　鬼会(おにだまり)大好きおじさん。

・月形 錯羅(つきがた さくら)
　陣内流柔術の使い手。小柄で猿のような少年。身軽で蹴り当てが得意。
　城之内 将士のひ孫。真島より主人公にふさわしい設定である。
　しかし新章ごとにかませ犬にされる。

・内藤 誠示(ないとう せいじ)
　光臨館大阪支部所属。通称「浪花の摩天楼」「ミナミのボーンクラッシャー」
　イケメン。長身。新章ごとにかませ犬にされる。
　光臨館編では敵役だったが、以後全てのシリーズ(向道館編・GIGAバトル編)に登場する。
　内藤 誠示を殺れるのはヤッさんのチャカぐらいらしい。
　この伏線はストーリーの最後に緊急回収される。

・碇 章吾(いかり しょうご)
　光臨館神奈川支部所属。通称「拳帝」光臨館編のラスボス。
　正拳突きの風圧で3メートル先のローソクの火を消せる。
　右の正拳突きの威力はハンマー以上らしい。
　多分ミスターサタンより強い。
　『ファミコンジャンプ』なら戸愚呂弟と互角の性能を持つと思う。
　物語全編通して彼が実は一番最強だったのでは…。
　光臨館編以降でも真島クンの中で、強さの物差しとして度々登場する。

　光臨館編では努力・友情・勝利・涙の非常に熱い展開が繰り広げられた。

向道館編 ― 柔道の神童と“過去の因縁”のぶつかり合い

続く「向道館編」では、「柔の神童」と呼ばれる・観月裕紀が登場。
彼の曾祖父・観月 義竜と、陣内流柔術第8代目宗家・城之内将士の代からの因縁が物語を繋ぐ。

光臨館編と違い、打撃・投げ・関節技と全ての技を駆使する真島クン。
対する観月も、スポーツとしての柔道ではなく死合としての柔道で真島クンを真の意味での一本を取りに来る。
「過去」にこだわった観月と「未来」の夢に向かう真島の対比が見事。

ちなみに内藤と月形が噛ませ犬にされる悲しい編でもある。

向道館編の主な登場人物は以下。

・観月 ひみか(みづき ひみか)
　裕紀のお姉ちゃん。
　にわの先生。お姉ちゃんのスピンオフ作品待ってます。

・日下部 洸(くさかべ あきら)
　観月家の執事。柔道五段。寝技が得意。
　初登場時マントを羽織っていた。
　『ダイの大冒険』のキャラかと思った。

GIGAバトル編 ― 異種格闘技戦の極地へ

シリーズ最大の山場が「GIGAバトル編」。
異種総合格闘技のトーナメントで、真島クンはボクシング・相撲・テコンドー・ムエタイなど
さまざまな流派の猛者たちと拳を交える。

GIGAバトル編の対戦相手は以下。

・クリス・デービス
　ボクシングの使い手。多分内藤より弱い。プリンが好き。内藤の伏線を回収した。

・チャダウ・カーチス・イヤウケア
　元横綱・明星山(みょうじょうやま)。ハワイ出身。曙もこれくらいやれると思っていたのに…

・金 相宇(キム サンウ)
　テコンドーの使い手。通称「韓国の至宝」。試合中の道着の着こなしは、袖をまくり上げる日向小次郎スタイル。

・金 文世(キム ムンセ)
　テコンドーの使い手。相宇の双子の兄。GIGAの始末人。バサラ的サングラスを着用。
　左足のかかとに強化セラミックが仕込まれている。

・ガルーダ・ムアリンスン
　ムエタイの使い手。ダメージを食らってもニコニコしている。

・グレゴリー・ディアギレフ
　ロシア人。旧ソ連特殊部隊「スペツナズ」元将校。
　趣味は人殺し。コマンドサンボの使い手。本編のラスボス。

・キング(グラン・ゴメス)
　真島クンいわく碇以上の闘気を放つ男。【10,000(デスミル)】の使い手。
　残念ながら真島クンとは対戦描写が描かれず、
　作中で使用された技はチョークスリーパーとフロントチョークスリーパー。

・松原 菜々子(まつばら ななこ)
　対戦相手ではないけど紹介。
　GIGAバトルのラウンドガール。
　にわの先生。菜々子ちゃんのスピンオフ作品待ってます。

残念ながらGIGAバトル編の途中で打ち切りになってしまう。
個人的には全く終わる感じがなかったので突然の最終回にはびっくらこいた。
野々宮が再登場して土武郎先生をボコボコにしたシーンなんかめっちゃ盛り上がったのに。

真島の渡米前の夜、津村、ひみか、観月、チャダウ、高見、門田さんが道場に来るシーンの違和感と打ち切り前のオールスター集合感がひどすぎる。
その後のガルーダ、金兄弟の合流はあまり違和感はないけれど。
最後の舞台がロスという事で碇の再登場を期待したが出てこなかった。
碇はあーみえて妻子がいるからしょうがないか…

まさかの続編『陣内流柔術流浪伝 真島、爆ぜる!!』

『真島クン』の打ち切りから11年後、本作はまさかの復活を遂げる。
前作では半ば無理やり唐突に終了したのでどうやって続きを書くんだろう…と思っていたら、
数年後からの始まり。

真島クンは地下駐車場でのバトルから記憶喪失というとても都合の良い設定で、物語は進んでいく。
そのため純粋なバトル格闘漫画というよりミステリー要素が強く個人的にはいまいちコレジャナイ感が強かった…

それでも城之内将士以降の陣内流の流れ、真島クン以外の数年後の姿等、行方不明期間だった真島自身の謎、
その間の仲間達の生活、かつてのライバルの行方、格闘技界の現状。
見どころは多少あった本作。

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まとめ

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