【美味しんぼ】を読んだことあるけど、一つ一つのエピソードは忘れちまったという方。
【美味しんぼ】の存在は知ってるけど、読んだことがないという方。
【美味しんぼ】実は恋愛エピソードの方が好きという方。
そんな人たちに向けて!
今回の記事は【美味しんぼ】43巻 全話レビュー「プロポーズ2」です。
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【美味しんぼ】ってどんな漫画?
作品情報
作品名 | 美味しんぼ |
作者 | 原作:雁屋哲 作画:花咲アキラ |
巻数 | 既刊111巻 |
ジャンル | 料理 |
掲載誌 | ビッグコミックスピリッツ |
連載期間 | 1983年20号 – |
アニメ | 1988年10月17日 – 1992年3月17日 |
ドラマ | 1994年-1999年 |
映画 | 1996年4月13日 |
※以下ネタバレが有るのでご注意下さい。
【美味しんぼ】43巻 各話レビュー
43巻1話【ナマコの真髄】
団社長が、山岡・栗田・近城・二木を食事に誘う。
近城と二木は、「団社長が栗田をめぐる攻防に一気にケリを付けに来た」と警戒して作戦を練る。
~レストラン~
全員揃った前で、団社長は「我々にある懸案を片付けようと思う」と言うが、そのタイミングで二木の家から二木宛に電話がかかってくる。
二木の祖父が倒れた。
後日、幸いにも二木の祖父の体調は回復しており、皆でお見舞いに行く。
だが二木の祖父は今回倒れたことがきっかけで、自身の老化に落ち込んでおり、好物のナマコの酢の物を食べられないと嘆いている。
山岡は「良い入れ歯を作ればいい」と言うが、近城は「入れ歯に頼らなければいけないという事実が精神的に落ち込んでいる」と反論する。
山岡「そりゃ年なんだから諦めるしかないさ、人間は必ず老いて死ぬと決まっているんだから」
だが山岡はナマコの酢の物の代わりに、最上級で高貴な味の物を食べさせようと、能登半島に連れて行くが…
近城と二木の距離が近づいたエピソード。
エピソード料理
「クチコ」
43巻2話【菜の花五十年】
団社長が再び、山岡・栗田・近城・二木を食事に誘う。
前回話せなかった「我々にある懸案」を話そうとするが、レストランには近城の知り合いの杉川夫妻がいた。
杉川は売れっ子の司会者で元々は新劇の俳優だった。
杉川夫妻は近城の働きで結婚したが、最近別居しており今後の話をするためにレストランに来た。
そして杉川はレストランを出ていき、団社長は再び話を始めようとするが、今度は「ニューギンザデパート」の板山夫妻と遭遇する。
板山夫妻は結婚記念日でお祝いにレストランに来たが、「皆と一緒のほうが楽しい」と山岡達と相席する。
そして今日も話ができないと諦める団社長。
後日、山岡達は近城が杉川夫妻の仲を取り持った菜の花畑に遊びに来ていた。
そこは杉川夫妻が結婚を決めた場所でもあり、杉川夫妻と偶然遭遇する。
話を聞くと「二人は離婚することになった」という。
悲しい雰囲気になる一同だが、団社長はご飯でも食べようと提案する。
そこで山岡は、近所の茶店に案内するが…
夫婦のあり方が、それぞれだと描かれたエピソード。
エピソード料理
「菜の花漬け」
43巻3話【敗北宣言】
山岡がサルモネラ菌による食中毒で入院する。
抵抗力の落ちていた山岡の症状は重く、「今日明日が山」だという。
家族に知らせないといけないということで、栗田は中川夫妻を通じて海原雄山に見舞いに来るようにお願いする。
海原雄山「一旦縁を切った人間が死のうと生きようと私には何の感心もない。人は皆、死ぬものだ」
だが海原雄山は、なんだかんだ理由をつけて山岡が入院している病院に向かう。
夜、付きっきりで病室にいる栗田とおチヨ。
病室の外には団社長、近城、二木もおり山岡の人望の厚さが読み取れる。
ブオッ
屁をこいて目覚める山岡。
喜ぶ一同。
数日後、軽い食事をとれるようになった山岡。
栗田が山岡の母の得意料理を作る。
「巣ごもり卵風・ブレッドスープ」。
料理を堪能する山岡の前に、団社長・近城・二木が現れて、皆の前である宣言をする。
ある宣言とは…
人間が判断をする時の最大の基準。それは命の危機だと思う。
人が死ぬかもしれない、そんな時の態度や行動が本心。
エピソード料理
「巣ごもり卵風・ブレッドスープ」
43巻4話【過去との訣別〈前編〉】
無事退院した山岡。
そんな山岡を待ち望んでいた小泉局長。
要件は、自身が所属する「情報産業釣友会」で甘鯛釣りをするから、甘鯛を美味しく食べる支度を整えろということだった。
後日、今度は団社長が妹の件で山岡達に相談に来る。
妹の交際相手・立村が結婚を申し込むが、妹は結婚したくないと言いはる。
それを聞いた山岡達は、「妹は自身の過去を気にしているんじゃないか」という。
団社長も「そう思う」といい、山岡達は直接話を聞こうと妹に会いに行く。
山岡たちの懸念通り、やはり妹は「過去のことを立村に知られたくない」という。
山岡「どんな過去があっても今の輝きを生み出すための肥料ならそれでいいじゃないか」
立村の職業は調理師で日本料理店で働いている。
そこで山岡は「情報産業釣友会」の料理を頼むが…
ラスト3ページで山岡が栗田にプロポーズの前の告白をする。
43巻4話【過去との訣別〈後編〉】
前回からの連続エピソード。
立村と団社長の妹の結婚が決まったら、自分も栗田に結婚を申し込むことを告白した山岡。
立村の料理を楽しむ一同だが、東都放送の土垣編集局長が料理にケチをつける。
甘鯛は上手に焼くと鱗も美味いが、立村は鱗を剥がして提供していた。
言われたとおりに鱗を焼いて持っていくが、焼き方がなっておらず、土垣の機嫌は治らない。
一通り文句を言ったところで終わらせようとする土垣だが、料理人としてのプライドがある立村は「甘鯛の焼き方を勉強してもう一度召し上がっていただきたい」という。
その態度にまたも激高する土垣。
立村の勇気ある行動を見た山岡は、甘鯛の若狭焼を学びに行くが…
立村と団社長の妹の件が片付いた後、山岡の番が来る。
このエピソードもラスト4ページが見所。
エピソード料理
「甘鯛の若狭焼」
43巻5話【食は人を表す】
結婚の挨拶に栗田家に向かう山岡。
だが約束の時間より一時間も早く着いたので、両親と祖母は不在。
それまでの間は栗田の兄と親交を深める。
音楽・車・二人の趣味はまるで正反対で、二人は大喧嘩。
栗田の両親と祖母が帰ってくるタイミングで、山岡は栗田家を出ていってしまう。
後日、一部始終を団社長に相談する山岡と栗田。
大笑いする団社長だが、「相手が栗田の兄なら栗田と同じ攻略法がある」とアドバイスをする。
山岡は栗田の兄を岡星に連れていき、料理をご馳走するが…
団社長が二人の良き相談相手になっていてホッコリするエピソード。
43巻6話【サンドイッチ作戦】
「東西新聞社」に、栗田の伯父で東東大学の沢野教授が来ていた。
栗田は「紹介したい人がいるから、今夜家に来てほしい」という。
栗田家に行くことを承知した沢野。
次の仕事場まで歩いて向かうが、道中山岡と最悪の出会いをする。
お客さんが来るのを忘れていた山岡は、道を走るが上着が沢野の顔に当たってしまう。
それに気を悪くした沢野は山岡に謝罪を要求するが、急いでいる山岡は適当に謝罪して場を去ろうとする。
だが適当な謝罪に納得のいかない沢野は、丁寧に謝罪しろと再要求する。
その要求が頭にきた山岡は、沢野のことを「新手の当たり屋」と称して捨て台詞を吐いて煙に巻く。
夜、栗田家に向かう山岡と栗田。
栗田家には両親・祖母・兄・そして伯父の沢野夫妻がおり、山岡の顔を見るなり大騒ぎ。
沢野は栗田が山岡と結婚することを許したら、友人としても親戚としても縁を切ると激高して栗田家を出ていく。
後日、沢野の妻と栗田の兄と今回の件について話し合う山岡達。
栗田の兄は「伯父さんは俺達と同じ食いしんぼの血が繋がっている。美味いものでつればご機嫌も治るんじゃないか?」
山岡「ははあ、お兄さんもその手でうまくいったし…お宅は単細胞の家系なのかねえ」
沢野は論文制作に入り、その間の食事はサンドイッチだけ。
山岡はサンドイッチの具に工夫を凝らすが…
トラブルメーカー山岡の本領発揮。
どこでも揉め事を起こす山岡はまちがいなく海原雄山の血筋。
エピソード料理
「サンドイッチ」
43巻7話【疑問を抱く心】
中松警部が死にそうな顔で、「東西新聞社」文化部を訪ねてくる。
中松は男の一義が立たず腹を切ることになった。
詳しい経緯を聞く山岡と栗田。
中松は「東西警察剣道大会」で、先輩である大阪府警の小木警部を破って見事に優勝する。
その後上位入賞者は、剣道の先輩の柿沢の家に招かれて食事会を開く。
柿沢は「剣の達人が集まったのだから、室内で真剣による巻わら斬りをやろう」と提案する。
一番手は柿沢。
見事巻きわらを真っ二つにする。
二番手に中松警部が立候補するが、それを差し置いて小木が二番手になる。
そんな小木に中松警部は注意をする。
中松警部「目釘をお検めください。」
真剣は目釘が折れており、このまま刀を振り回せば刀身が抜けて一大事になる。
「小木の油断とスキが目釘の破損に気づかなかった」と指摘する中松警部。
その後、打ち立てのそばを頂く一同だが、そば好きの中松はここで小木の反撃にあう。
小木「そばは元々茹でるものではなく蒸すもの。せいろは漢字で蒸籠と書く。せいろは蒸し物に使う道具」。
「そば好きのくせに、そばがせいろに乗って出てくることに何の疑問を持たないのはおかしい。いつも自分が食べるものに疑問を抱かない人間に、油断とスキがあるとは言ってもらいたくない。」
小木に嫌味を言われる中松。
「そばのせいろごときで切腹する必要はない」と正論を言う山岡。
文化部に戻ってみると大原社主と小泉局長が激高していた。
高名な先生の記事だが、文章に誤りがありそのまま掲載してしまった。
「柿に赤い花が咲く」。
この場合の柿は柿ではなく垣。
文化部の誰もが誤字に気づかず、責任者として谷村部長に「辞表を提出しろ」という小泉局長。
それを聞いた山岡は、大原社主・小泉局長・谷村部長・中松警部・小木警部を連れて大阪のそば屋に連れて行くが…
勘違いと思い込み。
人生の時間が長ければ長いほど気づいた時の衝撃は大きい。
エピソード料理
「うどんすき」
「そばすき」
まとめ
ついに山岡・栗田・団社長・近城・二木の関係に決着が付いて、山岡と栗田の結婚が決まった43巻。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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それではまた次の記事でお会いしましょう。
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