【美味しんぼ】15巻 全話レビュー「究極と至高の初対決」

長年愛され続ける名作『美味しんぼ』

『美味しんぼ』全巻レビューシリーズでは、各巻のエピソードを一話ずつ丁寧に読み解き、食・人間・社会をテーマに描かれた物語を深く掘り下げます。

この記事では、その中から【第15巻】に収録されたエピソードを解説します。

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【美味しんぼ】15巻 各話あらすじ&レビュー

【美味しんぼ】15巻のおすすめポイント

・「究極のメニュー」と「至高のメニュー」の初対決

【美味しんぼ】15巻 各話レビュー

15巻1話【究極VS至高〈前編〉】

東西新聞の文化部が、ただならぬ雰囲気になっている。
山岡は大原社主の部屋に呼び出され、帝都新聞の「至高のメニュー」作りを知る。
そして「至高のメニュー」の総指揮者が海原雄山と知って驚きを隠せない。

「究極のメニュー」は「東西新聞社」の創立100周年の記念事業。
だが紙面に載るのは「至高のメニュー」

怒り心頭の小泉局長。
「辞めて責任を取る」という、谷村、山岡、栗田。

大原社主は「山岡達が辞めても会社は存続するし、それこそ「究極のメニュー」作りが幻のものとなってしまう」と語る。
真の責任のとり方は「至高のメニュー」に勝つこと。
帝都新聞の「至高のメニュー」に合わせて「究極のメニュー」を発表していく。

究極VS至高の対決が始まる…

15巻2話【究極VS至高〈中編〉】

前回からの連続エピソード。

「卵を使った前菜料理対決」をすることになった究極と至高。

新聞の紙面だけではなく「週刊タイム」という週刊誌で直接対決をする。
究極と至高の両方のメニューを試食して、審査員達がどちらの料理が美味しいか決定する。

さっそく山岡は卵の前菜料理として「ゆで卵のトリュフソース混ぜ」を披露する。

それに対して海原雄山は「卵の黄身の味噌漬け」を披露するが…

15巻3話【究極VS至高〈後編〉】

前回からの連続エピソード。

至高のメニュー「卵の黄身の味噌漬け」の圧倒的な美味さに、敗北必至の究極のメニュー。
だが材料だけではなく「料理法も勝ち負けの判断材料に入れるべき」という唐山陶人。

そこで海原雄山は、山岡に卵を提供して新たに料理を発表させる。

山岡は「ゆで卵のトリュフソース混ぜ」を改良して、卵の黄身だけを使用した「卵の黄身とトリュフソース混ぜ」を披露する。

果たして勝者は…

15巻4話【家族の食卓】

転勤になる社員の送別会の二次会で歌舞伎町に来た、山岡、栗田、三谷夫人、スケバン田畑。
歌舞伎町には未成年の女の子がいて、チンピラに絡まれている。
栗田に助けるよう促された山岡は、何とか少女を助ける。

山岡は深夜に歌舞伎町にいた理由を尋ねる。
少女の名前はよう子。
よう子は、両親の仲があまり良くなく、不良になるために歌舞伎町に来た。
よう子の両親は著名人で、父は有名建築家、母は料理学園の園長。

そしてどのように仲が良くないかを会って確認してほしいと言われ、よう子の家に向かう山岡と栗田だが…

15巻5話【ふるさとの唄】

「東西新聞社」で、会話をしないアルバイトの青年がいてトラブルを起こす。
その後、青年は飲食店でアルバイトをするが、山岡と栗田は飲食店をクビになる瞬間を目撃する。
「会話をしない理由があるなら相談にのる」と声をかけるが、青年は走って逃げてしまう。

後日、青年が東西新聞の前で山岡達に「相談に乗って欲しい」と声をかけてくる。
青年の名前は天野。
天野は「東北出身で言葉が訛っているのが恥ずかしくて人前で話せない」という。
山岡は「方言というのはその土地の文化を伝える大切な宝物」と言って天野を励ます。

天野は民謡祭りで優勝したこともある歌声の持ち主。
それを聞いた山岡は、天野にピッタリなアルバイトを紹介する。
そのアルバイトは石焼き芋屋。

最初は恥ずかしがっていた天野だが、民謡を歌うように声がけをしたところ、それが大評判となり…

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15巻6話【下町の温もり】

中松警部の知り合いの店の開店5周年を祝いに行く、山岡、栗田、中松。
店主の名前は網浜半吉。
網浜の店は家庭料理が売りで、どれも美味しくホッとする味。

網浜は人気歌手の明日香まゆみの出ている歌番組を見るが、中松は「そんな番組は消せ」と機嫌が悪い。
理由を聞くと「明日香まゆみは網浜と婚約をしており結婚する予定だったが、曲がヒットして大スターになった途端音信不通になった」という。

中松「要するに、まゆみは半吉を捨てたのよ！」
中松「裏切った女は殺しちまうぐれえの根性がなくてどうするってんだ！」

そんな中、まゆみは青年実業家と結婚すると話題になるが…

15巻7話【不思議なからあげ】

借金取りが「東西新聞社」まで来る山岡。
栗田に金を借りて借金を返済するも、栗田に別の用事を頼まれる。
用事とは、栗田の知り合いの養護施設で、サンタクロースの役をやってもらうこと。

山岡のサンタクロースは子供達に大人気。
そんな中、養護施設に裁判所も認めた合法的な立ち退きの連絡が来る。

新しい土地の持ち主が誰なのか確認する山岡。
持ち主は洋東興産という会社で「ニューギンザデパート」の板山社長の知り合い。

山岡は板山社長に頼んで、洋東興産の盛口会長に接触する。
盛口会長「こんな若い二人で食い物のことがわかるのかね？味の世界こそ人生経験が要求されるところだが……」

山岡「人生は深さです。だらだらと長く生きても、浅くしか生きてこなかったら無意味ですよ」

15巻8話【大海老正月】

「東西新聞社」の仕事納め。
年越しそばを食べる文化部に、社会部の栃波が訪ねてくる。
栃波は来月にシドニーに転勤になり、娘のことで悩んでいる。

岡星で栃波と栃波の娘の友恵と食事をする山岡達。
友恵は子供の頃のトラウマで、外国人とエビが大の苦手なので、栃波は友恵を日本に残してシドニーに行くことになる。

それを聞いた山岡は、新年会に栃波父娘を招待するが…

15巻9話【究極の裏メニュー】

「東西新聞社」の新年会の幹事を任された、山岡と栗田。
「究極のメニューを新年会で発表したらどうか」と意見が出るが、予算の都合で出すのは難しい。
そこで各自がとっておきの庶民の料理「究極の裏メニュー」を発表する。

参加者は東西新聞社の人間だけではなく、京極、中松警部、ジェフ、ブラック、板山社長と社外の人間も大勢参加する。

はたして各自の「究極の裏メニュー」とは…

まとめ

『美味しんぼ』はエピソードごとに魅力が満載です。
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「食とは、人生そのものだ。」
ただのグルメアニメではない、“人間ドラマ×食の探求”がここにある。

アニメ『美味しんぼ』は、新聞社の記者・山岡士郎と栗田ゆう子が、
“究極のメニュー”をテーマに日本中の食を追い求める名作グルメアニメです。

食材の奥深さ、料理人の矜持、そして“本当に美味しいとは何か”という問い。
登場する料理のひとつひとつに、作り手の想いと文化が込められています。

また、山岡と父・海原雄山との確執や、食を通じた人間関係の再生など、
単なるグルメを超えた“人生の味わい”を感じさせる作品です。

何度見ても新しい発見がある、まさに“食の教養アニメ”。
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