『アンダンテ』は、音楽・恋・家族愛が静かに交差するハートフル・ドラマ。
血のつながらない兄妹・那都(なつ)と茗(めい)、そして天使の歌声を持つ少女・メル。
三人の共同生活を通して生まれる“音”と“想い”の共鳴が、やがてそれぞれの心を変えていく。
誰も悪くないのに、どうして切なくなるのか。
音楽を通じて描かれる感情の交差点は、小花美穂作品らしい静かな衝撃を残す。
この記事では、
① 三人の関係性が奏でる“感情の三重奏”
② 小花作品に通底する「愛の複雑さ」
③ ラストに込められた“別れと成長”のメッセージ
──この3つを軸に、『アンダンテ』の魅力を紹介していく。
『アンダンテ』ってどんな漫画?
中学生の吹奏楽少女・高原 茗(たかはら めい)は、天才ミュージシャンの兄・高原 那都(たかはら なつ)と二人暮らし。
血のつながりはないが、互いに支え合う穏やかな日々を過ごしていた。
ある日、父から届いた手紙がきっかけで、海外からひとりの少女・メルヴィーナ・モランを預かることになる。
メルは歌うことが大好きで、その歌声はまるで“天使の声”。
兄・那都は彼女の才能に惹かれ、曲作りを共にするようになる。
そこに若もサックスで加わり、三人の音と感情が重なっていく。
しかし、生活を共にするうちに、三人の間に“恋”とも“家族愛”ともつかない複雑な想いが芽生えはじめる。
音楽を通して繋がる心、そして“音”が時に人を遠ざける残酷さ。
静かなテンポで進む物語は、まるで“アンダンテ(歩くような速さ)”の名の通り。
『アンダンテ』のおすすめポイント💡
・音楽が心の言葉として機能している
感情を言葉にできない若や那都が、“音”でしか伝えられない気持ちを表現。
演奏シーンの静寂と余白が、読者の心にも響きます。
・恋・家族・友情が曖昧に重なり合う構図
三人の関係は、恋愛とも親愛とも言い切れない“境界線のない愛”。
小花先生らしい繊細な心理描写が光ります。
・余韻の残るラストが美しい
はっきりした答えを出さず、読者に想像の余白を残すエンディング。
“愛の形に正解はない”というメッセージが心に残ります。
作品情報
| 作品名 | アンダンテ |
| 作者 | 小花美穂 |
| 巻数 | 全3巻 |
| ジャンル | 恋愛/音楽/兄妹/コメディ |
| 掲載誌 | りぼん(2001年から2002年) |
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『アンダンテ』を読む
三人の関係性が奏でる“感情の三重奏”
メイからナツへの想い
両親が再婚して義兄妹になったナツとメイ。
メイの初恋はナツだった。後にナツに彼女ができて失恋。そこから尊敬・家族愛に変わる。
家族として暮らしていたメイとナツの間に突如メルが同居人となる。
ナツはメルに対してメイの前では見せない感情を表に出す。
苛立ち、弱音、愚痴。
初めて見るナツの感情に戸惑うメイ。
メルに対するナツの行動で、メイ自身の感情が、兄を取られそうになる嫉妬、
家族愛から恋愛感情だったということに改めて気づく。
ナツからメイへの想い
トンデモ両親に育てられたナツとメイ。
自分がしっかりしてメイを守らないといけない。
高校生にして見事な自立心&家族愛。
それでもナツはまだ高校生。
相当の無理をしてきたことがメルの第一印象。
メイを守ると決めたナツは、愚痴や弱音はメイの前では吐けない、吐かない。
でもメルの前では不思議と自分を出してしまう。
そんなメルに惹かれていくナツ。
メルからナツへの想い
自分を育ててくれた母が亡くなり、日本にやってきたメイ。
天真爛漫で天使の歌声を持つ(サザエさんの主題歌でナツを感動させるレベル)
その天使の歌声をナツに見初められてちょっとづづ関係が深くなっていく。
ひと目見たときからナツを繊細な少年だと思っていたメル。
ナツの多忙さに自身の母の過労を重ねて不安になる。
ナツを支えていくうちに恋仲になる二人。
だけど二人の関係はメイにとって複雑なものになった。
小花作品に通底する「愛の複雑さ」
『こどものおもちゃ』や『パートナー』でも描かれていたけれど、
親子愛・兄弟愛・恋愛と愛情にも様々な種類があるというのがわかる。
そして愛情というものは変わったり無くなったり別の対象になったりと…
まさに言葉に出来ないこの想いってやつ。
けど三人には音楽という共通言語がある。
今は言葉にならないけれど音楽で感情を吐き出す。
ラストに込められた“別れと成長”のメッセージ
メルの体調。ナツが本当にやりたいこと。メイの音楽。
三人の心が音楽で繋がり、すれ違い、また重なっていく。
『アンダンテ』は、“愛と音”の関係をここまで優しく描いた稀有な作品。
家族とは何か、恋とは何か、愛情とは何か。
読後にはきっと、自分の中の“誰かへの想い”を静かに見つめ直したくなる。
漫画の旅人の締めの一言
漫画の旅人共同生活を続けていくうちに惹かれあうナツとメル。
ナツのこともメルのことも大好きなメイは複雑な感情を抱く。
三者それぞれの感情があり、誰も悪くないのに暮らしが少しづづ変わっていく。
メイのお兄ちゃん離れをしようと色々もがく姿に共感できる。
ナツの妹を大事にする姿も共感できる。
メルの家族を愛する姿も共感できる。
最後の最後のシーンはどういう事だったんだろう?
ちゃんと家族愛になったんだろうか。
この記事が『アンダンテ』に興味を持つきっかけになれば幸いです。


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