『東のくるめと隣のめぐる』感想・評価|隣人設定を丁寧に活かした日常系ラブコメ

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「隣の席の美少女が、偶然にも隣の家に住んでいた。」
そんな都合の良い展開をどう扱うかで作品の評価は大きく分かれる。

『東のくるめと隣のめぐる』は、こうした“王道の隣人設定”を土台にしつつ、派手な演出に頼らず、日常の中の気配・距離・勘違いによって関係性が揺れる過程を着実に描いている。
大声で笑わせるタイプではなく、読者の生活にも存在し得る“ちょっとした出来事”を丁寧に扱うことで、自然な没入感を生む作品である。

この記事では、『東のくるめと隣のめぐる』の魅力を、物語構造・キャラクター作り・恋愛描写の観点から整理して解説する。
読後に残る“自然なときめき”がどこから生まれているのか知りたい人や、日常系ラブコメの中で安心して読める作品を探している人に適した内容である。

この記事を読むと、
・隣人設定を活かした物語設計の良さ
・めぐるというキャラの立体性
・恋愛描写が破綻しない理由
が理解できるようになる。

目次

『東のくるめと隣のめぐる』ってどんな漫画?

『東のくるめと隣のめぐる』は、平凡な高校生・永耕助と、学園トップクラスの美少女で隣人の塚原めぐるを中心に描く日常系ラブコメである。
特別な事件は起こらないが、隣の家との距離感や、小さなきっかけで変化していく関係性が丁寧に積み重ねられている。
隣人設定を軸に、日常の延長線上で起こる小さな変化を“ドラマ”として描くタイプの作品である。

作品情報

作品名東のくるめと隣のめぐる
作者我孫子祐
巻数既刊2巻
単行本の3巻は未発売です
【コミックウォーカー】で2巻の後の話から最終回まで無料で読めます。
ジャンルラブコメ/恋愛/日常/お隣さん/結城リト状態
掲載誌角川コミックスエース

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『東のくるめと隣のめぐる』のおすすめポイント3点💡

① “隣人設定”を使い捨てにしない構成

『東のくるめと隣のめぐる』は、ラブコメで繰り返し使われてきた“隣に住んでいる美少女”という設定を、単なる便利要素として扱わない点に特徴がある。
多くの作品では、この設定は主人公とヒロインの距離を強制的に縮めるための道具として消費され、その後はほとんど機能しなくなる。
しかし本作では、隣に住んでいるという事実が物語を通して一貫して効力を持ち続ける。

耕助の部屋とめぐるの部屋の位置関係が、生活リズムのずれや音の響き方にまで影響し、二人の距離感を細かく揺らす。
たとえば、シャワーの音が聞こえる場面などは、決して露骨な演出として使われるのではなく、「隣に住んでいることで、どうしても生活の一部が漏れ聞こえる」という現実的な距離感の表現として扱われる。
この“生活の重なり”が自然な形で二人の関係を前へ進める力になっており、読者は強引さを感じずに物語に没入できる。

また、場所が変わるたびに関係が急に深まるような作りにはしていない。
学園での距離、家庭での距離、そして偶然のすれ違い。
その全てが隣人関係ならではの細かな変化として積み重なり、急激な恋愛展開を回避している。
隣に住んでいるからこそ起こる緊張と緩和が、そのまま作品のリズムを作っている。

このように、設定の効用を最後まで維持させる設計は珍しく、物語構成としての完成度を高めている要因になっている。

② 学園での顔と家庭での顔が異なる“めぐる”の描写

めぐるの描写は、学園での姿と家庭での姿を明確に分けることで立体感を生んでいる。
学園では誰もが認める美少女で、成績も優秀、雰囲気も落ち着いている。
しかし家に戻っためぐるは、表情も口調もやわらかく、年相応の少女としての等身大の一面を見せる。
この“二つの顔”は単なるギャップではなく、キャラクターの理解を深めるための重要な構造となっている。

耕助の目線で見ると、学園でのめぐるは遠い存在であり、家庭でのめぐるは身近な女の子である。
この二面性は、耕助がめぐるに対して抱く感情の揺れを自然に生む。
誰でも“学校の自分”と“家の自分”を持っているため、この描写には現実的な説得力がある。
読者は、めぐるの変化に違和感を持たず、むしろ彼女の人間らしさを感じ取れる。

また、家庭での姿を耕助だけが知っているという構図により、二人の関係性には特別なものが生まれる。
この“個人的な領域を共有している”感覚が、めぐるを単なるヒロインではなく、物語世界に実在する人物へと近づけている。

さらに、めぐる自身も耕助との関わりによって徐々に影響を受けている。
外ではしっかりしているが、家では緩む。
耕助に見せる表情はその場限りではなく、関係が積み重なるほど変化が深まっていく。
こうした描写の積み重ねが、恋愛感情ではなく“信頼の形成”として描かれていることも特徴である。

めぐるの二面性は、ラブコメにありがちな都合の良いギャップとは異なり、リアリティに基づく設計である点に価値がある。

③ 主要キャラが“耕助を気に入る理由”の設計が破綻していない

ラブコメでは、主人公が理由もなく複数のヒロインから好意を寄せられる構図がしばしば見られる。
本作でも、めぐる、翼の二人が耕助を気に入る理由がそれぞれ筋道立っており、読者が無理を感じにくい。

まずめぐるについては、耕助と同じ学園という共通環境があり、さらに隣人として生活の一部を共有することで距離が自然に縮まる。
耕助は派手な性格ではないが、相手の気持ちを尊重できる穏やかな性質を持っているため、めぐるの“家庭での素の姿”を見られた際も余計な反応をせず、適度な距離を保つ。
この態度がめぐるに安心感を与える構図である。

翼についてはめぐるの幼馴染という背景がある。
過去の関係性が存在することで、“理由のない好意”ではなく、積み重ねに基づいた感情として扱われる。
幼馴染は便利な設定になりがちだが、本作では無理に恋愛へ引き寄せず、自然な温度で描かれている。

二人の理由が整理されているため、作品全体が“恋愛の押し付け”にならず、読者が人間関係を理解しやすい。
結果として、耕助という主人公も単なる受け身の存在ではなく、“周囲との関係を通じて魅力が浮かび上がる人物”として成立している。

中の人のあとがき

漫画の旅人

好きな女の子がお隣さん。かなり使い古された設定。
逆に言えばそんなベタな設定が令和の時代にも通用しているという事は、世の中の少年たちは深層心理でこれを望んでいるという事なんじゃあないのか?
もはや本能といっても良いのでは…

ほんわかとしたラブコメ好きな方におすすめです。
主人公周りのカップリングもあり、ストーリーも綺麗にまとめられています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が『東のくるめと隣のめぐる』に興味を持つきっかけになれば幸いです。

『東のくるめと隣のめぐる』を読む

漫画の旅人

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